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フロアから商品、交通機関の案内まで、 膨大なインバウンド客を受け入れる駅直結大型商業施設の役目は大きい。

アウトソーシング事業部部長兼案内サービスDiv.統括マネージャー 阿部雅彦さん(右)と、インフォメーションカウンター 菅野季帆さん(左)
免税手続きカウンター リュウ・センさん(中国出身/右)、ボウ・サルラさん(モンゴル出身/左)

小田急プラネット

一日平均乗降者数340万人以上の巨大ターミナル、新宿駅に直結する大型商業施設では国内の幅広い層から信頼と支持を集めると同時に、人気ブランドが揃う店舗ラインナップや駅直結の利便性により、多くの外国人観光客も訪れます。小田急プラネットは、2018年2月からポケトークを5台導入され、インフォメーションカウンター、免税手続きカウンター、エレベーター案内に活用されています。導入前後の変化やポケトークの利点など、現場の声を伺いました。

外国人客利用の頻度が高い、 インフォメーション、免税手続き、エレベーター案内に導入

ポケトーク導入のきっかけと、評価ポイントを教えてください。

ポケトークを最初に知ったのは、家電量販店の店頭で偶然見つけて試したことです。とても使い勝手がよかったので、現場で使いたいとすぐに会社に提案しました。ポケトーク発表(2017年10月)の2ヶ月後には、ソースネクストさんに連絡を取り、即決で導入が決まりました。そして2018年2月から、新宿店のインフォメーションカウンターおよび本館とハルクの免税手続きカウンター、エレベーターの計5ヵ所に一台ずつ、計5台を導入しています。導入にいたった評価ポイントは、①翻訳数が50言語と多いこと、②端末操作が簡単なこと、③ネイティブな音声と同時に文章も表示され、その履歴が20回分残る点も、お客さまとやりとりするうえで使い勝手がいいと感じたことです。

ポケトークの導入前は、どのように対応をされていましたか?

従業員向けに基本的な英語研修を行っているほか、英語と中国語を話すスタッフを配置しています。しかしマンパワー的に対応しきれていない実情がありました。

英語は単語だけでも伝わりやすいのですが、中国語はジェスチャーを加えても通じにくく、お客さまに絵を描いていただいたり、スマートフォンなどで画像をご提示いただいていました。インフォメーションカウンターは駅に近い出入口にあるため、電車やバスでの観光地への行き方を尋ねられることもよくあります。そうした複雑なご案内には、通訳スタッフと電話口で話していただいていました。

どの国からのお客さまが多いですか?

およそ7割が中国からのお客さまです。次いで、香港、台湾、韓国、タイです。欧米からのお客さまも来られますが、あまりご質問されない印象です。スタッフへお問い合わせいただくのは、アジアからのお客さまが大半です。

免税手続きなど複雑な説明もポケトークなら正確に伝わる。

ポケトーク導入前にお困りだったことで、導入後、改善されたことはありますか?

一番は韓国からのお客さまへの対応です。韓国からのお客さまは比較的多くいらっしゃるのですが、意外とハングル以外では通じず、通訳スタッフもいないので困っていました。片言の英語と身振り手振り、漢字の筆談でなんとかやっていましたが、ポケトーク導入後はスムーズな対応ができています。

ポケトークがあって良かったと実感されたエピソードを教えてください。

ある中国からのお客さまがご相談に来られた際、お客さまがおそらく商品名をおっしゃってるのですが私には聞き取ることができませんでした。英語が通じなかったため、どうしても何をお探しなのかがわかりません。中国では、英語の商品名も漢字を使った別の名前になってしまうので、商品名でお尋ねいただいてもこちらが理解できないことがあるんです。そこで、ポケトークに話してみていただいたところ、「おもちゃ」「三輪車」という言葉が出てきたんです。私もポケトークを使って「三輪車ですか」とお尋したところ、お客さまのお答えがポケトークに「三輪車に似た物だ」と表示されたんです。それで「ストライダーだ!」と気づき、おもちゃ売り場に問い合わせて取り扱いを確認し、無事にご案内することができました。

免税の手続きは、短期滞在者(旅行者)と居住者で異なるのですが、この説明が難しい。ポケトークが正しく翻訳してくれるので、お客さまのご理解が早くなり、手続きにかかる時間も短縮できるようになりました。スマートフォンの翻訳アプリではこれまでなかなか正確な翻訳はできなかったのですが、ポケトークははるかに正確です。中国語がネイティブの私が聞いても、正しい文法になっていますね。

言葉を吹き込んでから、翻訳音声が出るまでのスピードが速いので助かっています。同時に文章も表示されるため、お客さまは目でも確認できます。先日はアメリカのお客さまがポケトークを指さして、「いいね!」と言ってくださったんです。カウンターに一人でいるときはいつも少し緊張していましたが、ポケトーク導入後はそうした不安はなくなりました。使い方も簡単で、ご年配のお客さまでも抵抗なく使ってくださっています。

地下の売場でレジスタッフが、お一人でお越しの中国の女性のお客さまのご質問がわからず困っている場面に遭遇しました。どうやら、どこか観光地への行き方をお尋ねのようなのですが、どこなのかがわかりません。地下の売場には迷って入って来られる方も多いんです。お客様はお店の人間なら答えてくれるだろうというご期待もあると思います。そこで、すぐにポケトークを取りに行ってやり取りをしたところ、「バスで富士山に行きたい」ということがわかり、無事にバスタ新宿をご案内することができました。

逆に、ポケトークへのご要望はありますか?

接客特有の言葉づかいが翻訳できるといいですね。「(椅子に)おかけください」「お越しください」「お持ちください」など、丁寧語だと翻訳がうまくいかないことがあります。もちろん、「座って」「来て」と吹き込めば正確に翻訳されますし、お相手のお客さまも日本語はわからないのですが、周囲に居合わせた方には乱暴に聞こえるかもしれませんし、私どもとしましては、全てのお客さまに常に丁寧に接したいのが心情です。
それから、これは使用してみて気づいたことなのですが、いまはみなさんスマートフォンに慣れているため、どうしても表示画面に直接タッチして「動かないけど?」という顔をされます。こちらがやって見せればすぐにご理解いただけるのですが、ゆくゆくはタッチパネル式にされてもいいのかもしれませんね。

従業員に“外国語恐怖症”がなくなったことはとても大きい。

ポケトーク導入による変化があれば、教えてください。

外国語ができないと、無意識に「聞かないで」というオーラのようなものが出てしまうものですが、ポケトーク導入によりそれがなくなりました。ポケトークがあれば、苦手な外国語で尋ねられても対応できるという安心感で、外国語恐怖症がなくなったと感じています。おかげで、スタッフたちの笑顔がますます良くなりました。

今後の展開はどのようにお考えですか?

私どもが代理店となって、ポケトークの貸し出し業務も行っていく予定でソースネクストさんと相談中です。使って良かったという実感、確証があるので、自信をもって広めていくことができます。日本ではこれから、2019年にはラグビーワールドカップ、2020年にはオリンピックが開催されます。例えば南米の方など、アジア圏以外からのお客さまもどっと増え、これまであまり使わなかった言語の翻訳が必要になることでしょう。2002年のサッカーワールドカップでは、新宿で宿泊される外国のお客さまが多かったという実例もあります。彼らは試合のない日は新宿界隈をめぐり、ここから観光にお出かけになります。そうなると駅、バス、タクシーなどの交通機関にもポケトークが必要になってくると考えています。