世界最大規模の広告・マーケティングイベントAdvertising Week のアジア太平洋版であるAWA様が、ポケトークカンファレンスを導入されました。本記事では、運営を担うA.E.M株式会社の若原プロデューサーに、導入の背景と効果について伺いました。
Q: 導入されたきっかけについて教えていただけますか?
A: AWAでは、海外の方にご登壇いただくことが多く、参加者様により手軽に言語の壁を超えていただきたいという思いがありました。また、昨今AIが進んでいる中で、AWAとしても新しい取り組みをしていこうということで、今回導入を検討させていただきました。
検討にあたり、何社か比較させていただきましたが、中でも精度と費用感を含めて、ポケトークさんのサービスが一番良いと判断し、今回導入を決定しました。
Q: 導入前は、多言語対応はどのように行われていましたか?
A: 今までは、同時通訳者さんにお願いしており、各々の登壇者様と通訳者の事前ミーティングが必ず必要でした。それをセッション前に時間調整して行わなければならず、登壇者の方にも朝早く来ていただくことになってしまうため、準備の手間に悩ましさを感じていたのが課題でした。
一方で、ポケトークカンファレンスですと、QRコード一つあれば翻訳がスムーズかつスマートに表示されますので、非常に手軽さを感じていて、ありがたいですね。正直、事前準備の手間は、従来の1割以下になりました。
Q: 運営コストについては、変化はありましたか?
A: 手間に加え、コストそのものも大幅に最適化できたと感じております。
通訳者さんは「20分以上続けてはいけない」というルールがあるため、40分セッションが基本のAWAでは、ワンセッションにつき2名必要でした。また、午後からブレイクアウトセッションが入り、同時に3会場で対応することになるため、6名分の手配が必要でした。ポケトークカンファレンスの場合、QRコードを3つ発行して頂くだけです。コストは3分の1以下に収まりました。
QRコードをスキャンし、各参加者自身が翻訳先言語を選択できる(画像は中国語)。
Q: 総合的なご感想を教えていただけますでしょうか?
A: まず、精度は非常に良いと感じています。我々自身がびっくりするくらいという印象です。参加者からの評判もかなり良く、QRコードを読み込んでいただくだけで済むため、同時通訳の頃と比べても相当な手間が削減され、コスト面も大変ありがたい結果になっています。総じて、導入して本当に良かったと思っています。
75言語に対応しているという点も大きいです。これまでの同時通訳では、日英や日中の対応がメインで、それ以外の言語に対応できていないことが課題でした。ポケトークカンファレンスの導入により、言葉の壁が取り除かれたと感じており、これからより一層、世界中の方々にセッションを聞いていただけると考えております。
Q: 参加者の方の反応はいかがですか?
A: とても好反応でした。セッション会場内を見ていると、スマホで利用されている方が多く見受けられます。実際にお客様同士の会話を聞いていても、ポジティブな意見が聞こえてきます。
講演以外にも、ブースでの会話やネットワーキングの場があるので、来年度はカンファレンスに加え、AI通訳機「ポケトーク」も活用し、双方向のコミュニケーションを創出したいと思います。
イベントのウェブサイトでもお知らせを行って頂き、多くの方のご利用に繋がりました。
Q: 翻訳履歴のデータはどのように活用されていますか?
A: 今回は当日の通訳利用に焦点を当てていましたが、今後はぜひ、アーカイブ配信に活用したいです。AWAでは、当日の動画に字幕を後日入れて配信するのですが、その際にデータを活用できると思います。多少の手直しは必要になるとしても、作成コストが大きく削減でき、作業効率も上がると考えています。
Q: 導入を検討されている企業様、団体様に対してのメッセージをお願いできますでしょうか?
若原氏: 私自身も経験してきたのですが、同時通訳者さんを利用する場合は、事前ミーティングが必要、コストがかかる、時間もかかるなど、多くの手間が発生します。そのような手間が一切、省け、大変手軽に、多くの参加者に利用していただけるのが、このポケトークカンファレンスだと感じています。ご興味があるようでしたら、まずは一度、お試しいただければと思います。