本記事のポイント
先生へのインタビュー
- 全体の活用状況
- 授業でタブレット。会話やテストで通訳機を活用
- 校外学習でも活用。
- 親御さんや本人にも喜ばれている
児童へのインタビュー
和歌山県、紀の川市立田中小学校では、日本語指導が必要な外国人児童生徒に対して、AI通訳機「ポケトーク」と、ライブ通訳「Sentio(センティオ)for スクール」を導入。授業には、先生のマイクから声を拾って児童が手元のタブレット端末で通訳が見られる「Sentio for スクール」を使用し、生徒同士や先生との1対1のやりとりにはAI通訳機「ポケトーク」を使用し、シーンによって使い分けて活用いただいています。
この度ポケトークを導入いただいた紀の川市立田中小学校の先生と児童に、導入の効果や背景についてお話を伺いました。
先生インタビュー
外国人児童のクラスを担当する、城 佑太 先生
- まずは全体の活用状況を教えてもらえますでしょうか。
先生:通訳機の端末ポケトークは、去年度も使ってたので外国人児童本人も使い方を知ってる状態でした。
今年の4月からは直接本人にも持たせており、友達とのやり取りになどにも使ってもらっているので活用機会が多いです。
タブレット(Sentio ポケトーク for スクール)は5月から使い始めたばかりです。
授業で説明したりする時、タブレットを開いて(外国人児童に)使ってみて、と促して使うようにしています。
授業でSentio ポケトーク for スクールを活用している様子
-(通訳機ポケトークは)授業のなかでどのように活用されていますか?
先生:授業の中でわからないことがあった際にポケトークを使って友達に聞いたり、カメラ機能で写真を撮ったらそれが翻訳されて文字で見れるので、教科書やプリントなどを読む際に本人が活用されています
また、テストも皆と同じように受けているのですが、国語などでは文章を読んで解くとなるとかなり難易度が高 いので、児童本人が(ポケトークのカメラ機能で)写真を撮って、翻訳したり、先生が一緒について問題を確認したりする際に使っています。
- テストの回答はどうしていますか?
先生:本人が日本語で書いています。漢字も書けるものは書いています。
親御さんと、間を繋いでる方とも連絡取らせてもらい対応しています。テストや授業をどう対応していくか、テストもみんなと同じようには受けるけども、先生もサポートする、ポケトークの端末を補助として使う、漢字は今までやってきたドリルやプリントを少し見ながら解いても良い、などの方針を決めて、親御さんとも連携を取りながら対応しています。
- 意味が伝わってなさそうな時はどのようにサポートしていますか?
先生:分かってない時は、横に付いて「この言葉ってこういうことだよ」とかは伝えるんですけど、 翻訳が難しい言葉、例えば社会で出てくる「竪穴住居」などはイラストや写真も見せて個別で説明することもあります。
- 授業以外でポケトークを使うことはありますか?
あります。たとえば修学旅行に行ったときも(ポケトークを)持っていって、
先生:移動の時とか、グループでの自由行動の時とかコミュニケーションが取れるようにはしてました。
修学旅行以外でも、遠足や、この間行った万博にも持っていき活用しています。
生徒同士で話し合う時に、日本人の仲良い子や周りの子がポケトークを活用してサポートしてくれています。
使い方にも詳しく、助かっています。
AI通訳機「ポケトーク」を使って、生徒同士コミュニケーションを取る
- 最後に、ポケトークを使ってみての全体的な感想をお聞かせください。
先生:はい、やはり僕の目から離れたところでも(生徒同士で)コミュニケーションが取れるっていうところは、 すごく良かったです。親御さんにも「(ポケトークを)修学旅行などに持っていきます」と伝えると「助かります」と喜んでくれたりもしました。外国人児童のソフィアさん本人も「(ポケトークが)必要」と言っているので、そこはすごく助かり、ありがたく思っています。
「ポケトーク」を介して、外国人児童
ソフィアさんにもお話を伺いました。
ソフィアさん(6年生)
- ポケトークを授業で使っていて、どう感じていますか?
ソフィアさん:授業中、時々理解できないとき、これ(Sentio ポケトーク for スクール)を利用すれば理解しやすくなります。
また、(ポケトーク端末も)授業の外でクラスメイトと話すときに使います。
- ポケトークを使わない場合、授業はどれくらい理解できますか?
あまり理解できないので、少しだけ。