観光地・東京浅草の中心に位置する松屋浅草店では、日々多く訪れるインバウンドのお客様に対し、ポケトークの活用が進んでいます。今回は、同店舗を管轄する株式会社松屋 営業部の方々と、現場スタッフの方々に、活用状況や今後への期待についてお話を伺いました。
1. 現場の課題:言葉の壁による「販売機会の損失」
松屋浅草店は案内専門の窓口がないため、フロアスタッフが直接、「お手洗いはどこか」「お蕎麦屋さんはないか」といった道案内や観光案内を求められることが多々あります。しかし、現場では以下のような切実な課題を抱えていました。
- 接客の質と機会損失
- 「最低限の意思疎通」はできているものの、お客様の要望を深く聞き出す「質の高い接客」には至っていません。
- 語学力不足によって「イエス、イエス」との回答に留まってしまい、きちんとした接客ができず販売の機会損失が生じており、非常にもったいないと感じています。
- 対応する人員の不足
- 少ない人数で広いフロアを回しており、外国語対応専門のスタッフを採用する余裕もないため、翻訳機への依存度が高い環境にあります。
- 運用の利便性
- 現状はポケトークの導入台数が少なく(3台)、必要な時にある場所まで取りに行かなければならないです。理想は1人に1台持つことです。
株式会社松屋 営業部の方々
2. 現場で実感しているポケトークの活用シーンと効果
課題感がある一方で、免税カウンターや売り場では、「ポケトークがある時」が日常と化して、コミュニケーションがなされています。以下、スタッフの方々の声です。
- 普段はカウンターの裏側に置いておき、必要な時にすぐ出せるようにしています。英語と中国語を話すお客様が非常に多く、日々活用しています。
- 「一般物品と合算して5000円以上じゃないと免税になりません」といった、うまく伝えられない複雑なルールの説明をする際に使用しています。
- トラブル対応にも役立っています。例えばカード決済で不具合があった時、二重請求がないことをお伝えし、安心して頂いています。念の為、履歴を残せる点も良いですね。
- カメラ翻訳で、製品の特徴、免税対応の手順や、銀聯カードが使えるということなどを説明しています。
- (ポケトークがない時、どうしていましたか?) 値段を聞かれる程度なら対応できますが、追加の質問は分からないので、「センキュー」と言って会話が終わってしまいます(笑)。
普段はカウンター裏側にしまい、必要な時にパッと取り出して使用。
(左) カメラ翻訳の履歴を活用し、効率的にご案内
(右) カード決済不具合の対応も安心
3. 次世代ハンズフリーモデル「ポケトークX」への期待
>ポケトーク X | 待望の据え置き型かつハンズフリーのAI通訳機
さらにスムーズな接客を目指し、ボタン操作不要のハンズフリーモデル「ポケトークX」(開発中プロトタイプ)も実際にカウンターに置かせて頂き、ご感想を伺いました。
- 操作が簡単で、翻訳は速いし、スムーズです。
- 少し離れていても音をしっかり拾ってくれるので、すごく良いです。
- 従来のポケトークはコンパクトで携帯しやすいですが、免税カウンターといった固定の場所では、ポケトークよりもこちらの方が適していると感じます。
- (完成版は、プロトタイプの半分程度のサイズになります) カウンターには他にも色々置かれており、スペースに限りがあるので、小さくなるのはとても良いですね。
4. 今後の展望:接客の「武器」として
松屋浅草店では、ポケトークを単なる通訳手段ではなく、お客様のニーズを引き出す「武器」として位置づけようとしています。今後は、ポケトークの活用を定着させるとともに、ポケトークXとの併用を視野に入れ、世界中のお客様へホスピタリティを届ける体制を構築していきます 。