相模原市立中央小学校でのポケトーク活用事例

相模原市立中央小学校の場合

外国につながりのある児童の学びを支える「個別指導」での挑戦。
神奈川県相模原市にある中央小学校では、外国から来た児童に対して日本語を集中的に指導する「個別指導」が行われています。
今回は、先生と児童それぞれにお話を伺いました。

言葉の壁がある子どもたちにとって、授業や学校生活にスムーズに参加するのは大きなチャレンジです。そんな中で導入されたのが、AI通訳機「ポケトーク」。
先生や児童たちが日常的に活用することで、学びの場だけでなく、子ども同士のつながりや保護者とのコミュニケーションまでを支える存在になっています。
ここでは、実際の現場での活用方法をQ&A形式でご紹介します。
Q&Aで見るポケトークの活用シーン

Q:現在ポケトークをどのように使っていますか?

本児や当該児童に丸一日ポケトークを貸し出しています。朝に渡して帰りに返す、という流れです。常に手元にあることで、安心して過ごせています。

Q:ポケトークを使ってから変化はありましたか?

最初は中国語を話すことすら全くありませんでした。しかし最近では、中国語で相手に伝えることが少しずつスムーズにできるようになってきています。本児や当該児童の場合、半年以上はポケトークのお世話になるかもしれません。

Q:外国につながりのある児童とはどのようにコミュニケーションをとっていますか?

先生自身がポケトークを通じて話したり、タブレットで翻訳をしたりしています。特に「確実に伝えたいこと」があるときには、ニュアンスに頼らず、ポケトークや翻訳機能を必ず使うようにしています。連絡事項などは誤解が生まれないよう、翻訳を活用しています。

Q:保護者との面談等にも活用できますか?

市の制度で通訳を付けてもらえる場合もありますが、急な面談や都合が合わないときには、ポケトークやChatGPTを駆使して何とか対応しています。保護者ともしっかり意思疎通ができるよう、工夫しながら進めています。

Q:他の児童からの反応はありましたか?

授業に戻った際には、日本人の子どもたちが「国語の活動はこうなったよ」と声をかけ、自然にポケトークを使いながら手伝っていました。こうしたやり取りは、外国につながりのある児童だけでなく、他の児童の学ぶ意欲も支えているように感じます。相模原市立中央小学校では、ポケトークが外国につながりのある児童にとって「言葉の橋渡し」として機能するだけでなく、先生やクラスメイト、そして保護者との信頼関係を築くための大切なツールになっています。一人の児童の成長をサポートする過程で、周囲の子どもたちも協力し合い、自然にコミュニケーションを取る姿は、まさに学び合いの場そのものです。
ポケトークは、教育現場で「ただの翻訳機」を超え、子どもたちの未来を支えるコミュニケーションのパートナーとして活用されています。