ポケトークで叶える、
外国人観光客との最高の”一期一会”
様々な国からの海外旅行者が絶えない、飲食店激戦区の東京。名だたる名店と称されるブランドが集結した虎ノ門ヒルズの「虎ノ門横丁」では、外国人のお客様により楽しんでいただくために、約2ヶ月にわたるポケトークの導入検証が行なわれました。
今回は、酒食堂 虎ノ門蒸留所様、 鮎ラーメン+様、 delifucious様の3店舗にポケトークの導入成果をお伺いしました。
CASE1:酒食堂 虎ノ門蒸留所様
弊店は「東京でつくる、新しい日常酒 TOKYO LOCAL SPIRITS」をコンセプトに、様々な季節のジンを製造・販売しています。外国人のお客様は1日に20〜30名ほどお見えになります。
ホールはアルバイト7名体制で行っていて、うち英語を話せるスタッフが3人います。他の4人も簡単な英語ならコミュニケーションを取ることができますが、シフトによっては頼れないこともあるので、今回ポケトークを導入しました。
──今までポケトークがなくて困難に感じていたことはありますか?
ワンドリンク制が通じなかったことがあります。弊店ではお一人様一品以上のドリンクをご注文いただくことになっており、水は対象に含まれません。
ただお客様の中にはお食事だけ召し上がられたい方もいらっしゃり、以前外国人のお客様に英語でその旨を伝えたところ、非常に残念な気持ちがお客様の表情から読み取れたことがありました。こちらの伝え方がいけなかったのか、折角訪れてくださったのに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
──ポケトークがあって良かった点を教えてください。
「伝わるだろうか」「あの言い方よかったのだろうか」と不安を抱くことなく、お客様にも自信を持って丁寧なサービスを提供できていることです。
例えば「お通しの枝豆には、うちのジンにも使用しているスパイスのジュニーパーベリーも使っています」といった小ネタは、外国語で伝えるのが難しいですが、折角こだわっているのだから可能な限り知ってほしい思いはあります。
自分の言語力に自信がないと、恐怖心が先に立って手短に会話を終わらせがちになりますが、ポケトークがあるともう少し踏み込んで会話できるようになる。そうすると日本人のお客さんと同じように、外国の方とも会話が弾むんです。彼らにとっても、私たちにとっても、最高の出会いになります。
この前はポケトークの使用履歴に「今の地震大丈夫ですか?」という会話が残っていました。英語から日本語への設定だったので、営業時間中に大きい地震があった際に、お客さんがスタッフに使ってくださったのだと思います。ただの店員とお客さんではなくて、来店されてから会話を重ねることで心理的距離感が縮まっていたことを想像すると心が温まりました。
──従業員やスタッフにはどのような変化がありましたか?
英語がわかる他のスタッフに聞きに行ったり、自分のスマホで翻訳を調べたりする時間が省けて、ポケトーク一つで完結できるようになりました。今まではスタッフがそれぞれ自分のケータイで翻訳を調べていたので、接客効率は下がりますし、SNS通知などプライベートな情報が見えてしまうリスクもあるじゃないですか。
ですので接客効率と従業員のプライバシー保護の観点から、導入してよかったと感じています。
あと意外だったのは、英語ができるスタッフからもポケトークが好評だったことです。英語が話せるとはいえ、外国人のお客様がいらっしゃると緊張はするので、困った時の神頼みとしてポケトークを持っていると安心できるとのことです。今後は働く場所としてもよりオープンで優しい環境を作っていけたらと思います。
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CASE2:鮎ラーメン + 様
弊店は、一夜干しの鮎を丸ごとのせた鮎ラーメンをメインに提供している食事処です。見た目が特徴的なので、本当に食べられるものなのか戸惑いを露わにする外国人の方もいらっしゃいます。
ポケトークがない頃は、店の公式HPやネットの画像を見せて「こういう『フィッシュラーメン』なんです」と片言の英語で説明するに止まっていました。
ポケトークがあると「スープは鮎のコクを活かしてあっさりさせました」「スープと相性の良いちぢれ麵を絡ませて食べてください」といった、店舗ならではのこだわりを加えて、よりリッチな説明をすることができるので週に2〜3回は使っています。
──印象に残っているコミュニケーションはありますか?
ラーメンに乗っている鮎はあらかじめ大きい骨を取り除いてあり、頭から丸ごとお召し上がりいただけます。
ただアメリカやヨーロッパからのお客様だと、頭がついたままの魚に馴染みがないのか「You can eat fish.」といくら説明しても、食べやすいところは召し上がってあとはほとんど残して帰られることが多くあったんです。ところがご自身の母語を聞くと安心されるのか、「魚の骨は抜いてあるので、もしお嫌いでなければ丸ごと食べられます」とポケトークで伝えると、なんと全部食べていただけるようになりました。ラーメンとの出会いを存分に楽しんでいただけている様子が全面に感じられるとやはり嬉しいですね。
──ポケトークの導入によって店舗の業績に変化はありましたか?
今まではただオーダーを取ってお食事をお出しするルーティンだったのが、雑談とも言えるコミュニケーションが発生するようになって、接客の深みが増しました。
外国からのお客様だと「なんでわざわざフィッシュラーメンを作ったんだ?」みたいなこともよく聞いてくださるんです。
弊店はもともと双子玉川に本店にあって、創業者が飛騨高山の「高山ラーメン」を食べて感動して、それと掛け合わせてオリジナルの商品を作ろうとしたのが始まりです。そんなバックストーリーもお伝えすると、お客様の表情から楽しんでいただいている様子が伝わりますし、雑談の流れで牡蠣などのサイドメニューのおすすめもできるようになりました。
あとは従業員同士のコミュニケーションも活性化されました。弊店にはネパール出身のスタッフが1名いまして、日本語が100%わかるわけではありません。そこで従業員同士でネパール語と日本語のやりとりにポケトークを使い、有給システムや価格改定のお知らせ、新メニューについて認識を揃えています。ポケトークの翻訳履歴として残るのも、会話の議事録代わりになるので助かっています。
この間は「今日これから雨が降るみたいですね」 「傘忘れちゃいました」なんて会話がネパール語と日本語で履歴に残っていて、僕のいないところで、従業員同士でちゃんとコミュニケーションを取っているんだなと安心しました。
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CASE3:delifucious 様
弊店は創作フィッシュバーガー専門店として、日本伝統の技法によるこだわりの和バーガーを提供しています。「昆布〆フィッシュバーガー」、「漬けマグロチーズバーガー」、「西京焼きの最強バーガー」など、ラインナップが豊富なのもこだわりです。
──ポケトークはどのタイミングで使いますか?
外国人のお客さんがいらっしゃったら、最初は日本語で話しかけてみて、問題なく喋れる方でしたらそのまま日本語で対応し、少し返答に困っていそうだったり、完全に日本語が話せなかったりする場合は、ポケトークを使うようにしています。英語も日本語も通じないときはポケトークの画面を見せて、国旗から自分の出身国を選んでもらうようにしています。
あとは店舗の前で、「17:00から19:00まではハッピーアワーでドリンクが半額です」とポケトークの英語音声で流してみたりもしました。僕らが海外に行く時も同じだと思うのですが、慣れない場所で自分の母語がポンと耳に入ってきたら、ちょっと嬉しくなりますし、無意識に聞いてしまうじゃないですか。 実際にその案内に反応してくださったお客さんもいらっしゃいました。
──ポケトーク導入によって接客にはどのような効果がありましたか?
もともと弊店はお客様とのコミュニケーションを頻繁にとるので、言葉がわからなくても同様に楽しく接客できるのが一番のメリットです。
つい最近はイタリアの方が何組かいらっしゃって、ポケトークからイタリア語が飛び出した途端に驚き喜んでくださいましたよ。ポケトークがない時代も、ドリンクの方を指差して日本語で「次は何にしますか?」とジェスチャーつきで尋ねていましたが、自分の母語でコミュニケーションを取れると場が和み距離感が近くなるので、お客さん側も注文しやすくなるみたいで、オーダー数は1.5倍ほど増えた感覚があります。
食事を召し上がられて帰り際に、スタッフ全員に挨拶してくれたこともあり、良い時間を過ごしていただけたのだと嬉しく思いました。
今ではポケトークを使うのが楽しくてしょうがないのか、「どこから来たんですか」「旅行ですか」など延々とコミュニケーションをとっているスタッフもいるくらいです。他の店舗からのヘルプスタッフも興味を持ってくれて、スタッフ全員にとって欠かせないツールとなっています。
──接客以外でもポケトークを使っていますか?
店舗のチラシや張り紙のアイディア出しに使っています。 「新発売!」とか「試してみませんか?」とか、簡単な表現を日本語でポケトークに話しかけて、翻訳された英語を取り入れてみたりしています。
テキスト翻訳なら自分のスマホで調べても同じことはできますが、履歴で残っていると他のスタッフが見た時に役に立ちますし、接客中に「なんだっけあの表現...」と思い出せなくても辿ることができますから。
ポケトークがあることで貪欲にやりたいことが増えていくので、今後も多方面で活用していくこと間違いなしです。
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