インバウンドのみならずアウトバウンドでも利用者増加 翻訳機を空港で借りて快適な旅に出発

ポケトーク(初代) 導入レポート JALエービーシー様 の場合

成田空港、羽田空港、関西空港など日本全国10カ所の空港で、宅配サービス、旅行者向けの携帯電話やWi-Fiルーターのレンタル、SIMカード販売などを行っている株式会社JALエービーシー。日本から海外へ出掛ける旅行者にも、また訪日する外国人にも、日本の空の玄関口にあると便利なサービスを提供しています。このたび、さらなるサービスの充実を図るため、ポケトークのレンタルを開始されました。開始から約3カ月の手ごたえを伺いました。

(左から)株式会社JALエービーシー モバイル推進部長 高橋敏公さん 株式会社JALエービーシー 成田支店カウンターサービスグループ主務 遠藤麻里子さん
(左から)株式会社JALエービーシー モバイル推進部長 高橋敏公さん 株式会社JALエービーシー 成田支店カウンターサービスグループ主務 遠藤麻里子さん
JALエービーシー
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双方向の翻訳だから会話が途切れずスムーズ 既存の翻訳デバイスとは明らかに違う正確さで即決

JALエービーシーのカウンターに来られる外国人のお客さまの人数や国、多く利用されるサービスを教えてください。

JALエービーシーのカウンターに来られる外国人のお客さまの人数や国、多く利用されるサービスを教えてください。

1日100~200人程度で、タイ、台湾、欧米の方々に、最近は東アジアからのお客さまも増えてきました。宅配サービスを利用されるお客さまは圧倒的に日本人の方が多いですね。
外国人の方は文化の違いからなのか、自分の荷物を手放すことを嫌がられます。日本の宅配サービスが信頼できる便利なものだと訴求することは、今後ますます増えるインバウンドに対応するため、われわれの使命として行っていかなければなりません。現状では、インバウンドではSIMカードを買いに来られる欧米のお客さまがもっとも多いです。2年ほど前から急激に増えました。

きっかけがあったのですか?

ほぼ口コミだと思われます。欧米の方は日本人よりSIMフリーの端末を多く持っていらっしゃるので、SIMカードを買うことに慣れているのではないでしょうか。SIMカードの売上は2年前の約100倍にまでなりました。もともとあったWi-Fiルーターのレンタルサービスと重複するのではないかとも思いましたが、相乗効果でどちらも伸びています。お客さまのニーズの多様化を実感しますね。こうした流れの中で、翻訳デバイスも取り扱いたいと、少し前から検討していました。

どのような翻訳デバイスを検討されたのでしょう?

一般的には、翻訳にはインターネットの翻訳サイトを利用したり、お客さまご自身のスマートフォンに翻訳アプリを入れてお使いになるケースが多いと思います。ただ、特に日本人は自分のスマートフォンを見知らぬ他人に渡したくないという心理が強い。プライバシーを守りたいし、盗難のリスクがあるからです。そうしたお客さまの心理を考慮して、翻訳専用端末を提供したいと考えていました。しかし、そこで候補に挙がった端末は、片方向の通訳しかできなかったんです。例えば日本語で質問したものを英語にはできますが、そのままでは相手の英語での回答を翻訳できない。これは、私たちがお客さまに提供したいものではありませんでした。一台できちんと会話に対応できるものを望んでいたんです。そんな時、ソースネクストさんからポケトークのご提案を受けました。

その際のポケトークの印象はいかがでしたか?

ポケトークの印象はいかがでしたか?

デモ機をお借りして商品説明をしてもらった段階から、いままでのものと明らかに違うと感じました。まず、もちろん翻訳機単体で使え、お客さまのスマートフォンを使わない。そして、先ほど申し上げたとおり、翻訳が双方向で会話が成立することですね。あともう1つ、センテンスが長くても正確に翻訳できる点も高評価でした。長いといっても、例えば「宅配の荷物は何時ごろ着きます」と、これくらいの文章もインターネットの翻訳サイトでは正確に訳せない場合があります。ポケトークなら、多少の長文も問題なく翻訳してくれるので会話が途切れることなく、しかも双方向ですから、スムーズなやり取りが可能な点ですね。

そうしたご判断の上で、ポケトークのレンタルに踏み切られたのですね。

弊社には幸いにもさまざまな外国語ができる上司がいますから、ドイツ語を英語に翻訳してみるなど各国語を試して、精度の高さを確認できました。ある程度のビジネス用語に対応している点も非常にいいですね。法人のお客さまのニーズにも応えられます。また、いまはインバウンドの勢いがありますが、弊社としてはインバウンド、アウトバウンドどちらにも対応できるという点もポイントでした。導入に当たっては、2018年3月中旬から4月中旬にテストを実施しましたが、テスト段階から「早く貸し出しをしようよ」という声が大きくなり、テスト中だったのですが4月にはレンタルを開始しました。30台からスタートしましたが、今後は台数を増やしたいと考えています。

アウトバウンド利用では観光はもちろん、ビジネスシーンにも役立つポケトーク

お客さまのご利用状況はいかがですか?

もっと反応は渋いかと予想していたのですが、想像以上に好評です。ポケトークのレンタル開始のアナウンスは自社WEB上にリリースした程度ですが、出した次の日には予約が入り、「これはいける!」と手応えを感じました。

お客さまを接客されたときのエピソードを教えてください。

お客さまを接客されたときのエピソードを教えてください。

50代くらいの日本人のご夫婦だったのですが、アメリカ本土へご旅行するのにまったく英語が話せないとかなりご不安の様子でご予約を承りました。カウンターでご一緒に操作をしながら使い方をご説明すると、「これなら簡単だから安心して行ける」「ポケトークがあれば旅行がもっと楽しめそう」と大変喜ばれました。お貸出し後、「行ってきます」という笑顔が本当にほがらかで、わたしもとてもうれしくなりました。
また、ビジネスでご利用される30・40代の方もおられます。何度もご利用いただいているリピーターの方も多く、ビジネスシーンでもポケトークがしっかり役立っているのだと思います。使い方にも慣れて、2回目以降は説明なしに気軽に受け取ってご出発されるようになりました。

ポケトークをご存じで、商品名を指名して借りるお客さまも増えています。ご自身で購入する前に試してみる、といった借り方も多いのではないでしょうか。

お客さまがポケトークで喜ばれるのはどんな点が多いですか?

ポケトークに話しかけた言葉が正確に聞き取られ、正しく翻訳されることにまず驚かれます。また、翻訳スピードの速さにもご満足されますね。

帰国後の返却時、何かポケトークの評価を聞かれましたか?

帰国後の返却時、何かポケトークの評価を聞かれましたか?

旅先でのショッピングの際に、販売員とのコミュニケーションがスムーズにできたのでお買い物がとても楽しめた、というお話しをお聞きました。値段交渉もされたようです。そうした現地での触れ合いは旅行の大きな楽しみですから、ポケトークのおかげで楽しい旅行になったと言っていただけて、本当に良かったと思いました。

逆に、困ったことや、改善を希望されるお声はありますか?

いまのところはほぼないです。本当に。唯一アドバイスいただいたのは、操作感の部分で、ボタンを押せてしまうのがちょっと気になると。実際にはボタンに軽く触れるだけで機能するのですが、押せてしまうのでつい押し込んでしまって誤動作したり。これは、われわれも事前に予想していたことでしたので、お客さまからのご指摘は接客に活かし、貸出しの際の説明時にもっとしっかり注意を促すようにしたいと思っています。

操作説明でお客さまが見せる表情に 期待通りのポケトークの実力を実感

接客されているスタッフの方のポケトークへの評価はいかがですか?

先ほどお話ししたとおり本格導入前に1カ月間、成田、羽田、関空の各支店に送り、ほぼ全社員に試してもらいました。その際、「画面に出てくる国旗で言語を選ぶんだよ」ということくらいしか申し添えなかったのですが、ほとんどの社員がマニュアルを読まなくても使いこなせていました。それくらい操作が簡単であると、非常に評価が高かったですね。実は、まったく新しい商材である翻訳機のレンタル開始に際し、お客さまにどんな質問をされるのかと不安に思うカウンタースタッフも少なくありませんでした。でも、自分で試して納得した上で説明するようにしていますので、みなスムーズに対応できています。実際に質問やクレームはありません。

接客では、実際にポケトークを操作しながら、使い方を説明します。例えば、旅行に行くと一番困られる「トイレはどこにありますか?」といった言葉を翻訳してデモをするのですが、そのとき「こんなに簡単で正確なの!?」と驚かれたり喜んだりされるお客さまの表情を見ると、期待通りの良い反応がいただけたなと思って大変うれしくなります。

現状では、御社スタッフ向けの接客ツールとしてはまだお使いでない(ポケトーク自体の操作説明時は除く)とのことですが、ポケトークを使いたいと思われる場面はありますか?

ポケトークを介してお国の言語で会話ができれば、少しでも不安を取り除いて差し上げられるのではないかと。

海外からの就労留学生の荷物の宅配受付業務があるのですが、ベトナムやフィリピンから来日するそうした方々とのコミュニケーションをとる時、ポケトークがあればと思います。ポケトークを介してお国の言語で会話ができれば、少しでも不安を取り除いて差し上げられるのではないかと。いまは英語と、ジャスチャーや表情でなんとかコミュニケーションを取っています。

今後の展開はどのようにお考えですか?

「ポケトークを借りたい」と指名して借りに来られる方も増えました。

今はご利用者の8割が海外旅行に出発される日本人のお客さまです。が、インバウンドは増加する一方です。日本の文化を楽しまれたい外国人のお客さまは多いのに、言葉が通じないだけで体験ができないのはいかがなものかと思います。ですから、そういったインバウンドのお客さまにも訴求できるように、われわれも努力してアナウンスしていかなければと考えています。
また、旅行会社様へまとまった数のお貸出しや、ビジネス利用のご契約など、さまざまなニーズを想定してサービス範囲を広げたいと思います。「ポケトークを借りたい」と指名して借りに来られる方も増えました。早く数百台単位で仕入れたいと思っています。現在は予約制ですが、すぐお貸出しできるフリー機を店頭に用意することも検討したいと思います。