インバウンド事業のV時回復、
外国人観光客が連日来店

京都で飲食業やリラクゼーション事業を営むOFFICE SAND(オフィス サンド)の柴田英行様は、創業してから約10年、様々な店舗の設立・運営を手がけています

外国人観光客が後を絶たず活気に溢れていた京都は、新型コロナウイルスの影響により閑古鳥が鳴く状態に追い込まれました。柴田様の運営する店舗も臨時休業を余儀なくされ、事業低迷に苦しんだと言います。

現在運営する店舗のうちカラオケバー「宴家 聚々」(エンヤ シュシュ)とドライヘッドスパ専門店「癒し〜ぷ京都河原町店」では、1店舗あたり月間200名のお客様が来店されるまでにV字回復し、外国人観光客は多い時でそのうちの2割を占めます。

「外国語がわからなくても本質的なコミュニケーションを大切にしたい」と語る柴田様が、観光激戦区で再び外国人観光客からの人気を集めるためにポケトークを導入された背景を語っていただきました。

──現在の仕事について教えてください

京都府京都市で、カラオケバー「宴家 聚々」(エンヤ シュシュ)、ドライヘッドスパ専門店「癒し〜ぷ京都河原町店」、バナナジュース専門店「まがりDEバナナ京都木屋町店」を運営しています。
カラオケバーとヘッドスパは、月間で合わせて400名の来客があり、そのうち大体50〜60人、賑わうときでは80人くらいが日本語を話せない外国人のお客様です。

カラオケバー「宴家 聚々」(エンヤ シュシュ )
ドライヘッドスパ専門店「癒し〜ぷ京都河原町店」
カラオケバー「宴家 聚々」(エンヤ シュシュ )とドライヘッドスパ専門店「癒し〜ぷ京都河原町店」

──ポケトーク導入の背景を教えてください

ポケトークはもともとテレビCMで知っていました。ただ当時は、簡単な英語で対応するか、各スタッフのスマートフォンに搭載されている翻訳アプリを、それぞれが駆使して使っていました。正しい翻訳がされなくても「機械だから仕方ない」と半ば諦めていた節はあります。ポケトークも同じような翻訳だろうと勘繰って、購入までには至りませんでした。

しかしコロナ禍が落ち着きインバウンド復興の兆しが見え始めると、いざ観光客が戻ってきた時に万全な状態で受け入れるために、スタッフが使っているアプリの翻訳を標準化させたいと思ったんです。

そこで家電量販店でポケトークを試してみたところ、今までスタッフが使っていたどの翻訳アプリよりも、翻訳精度が格段に良い印象を受けました。

外国人のお客様と言えど、同じお金を払って来てくれてるのに、そこに対して「最低限伝わればいいや」という態度でいるわけにはいきません。多少の導入費をかけてでも、ポケトークで会話の精度が上がり、接客レベルや顧客満足度が向上するイメージが沸いたのが決め手です。

実際にヘッドスパで試験的に1台導入してみたところ、すぐに外国語でスムーズなコミュニケーションが取れる結果が出たので、迷わずカラオケバーでも導入を決定しました。

──ヘッドスパではどのようにポケトークを使用されていますか?

施術以外のほぼ全てのシーンでポケトークを活用しています。

Webからの予約が入った時点でお客様から英語でメッセージが入っている場合は、そのまま英語で返信します。「セラピストの人は英語が話せますか?」といった当日に関する質問をいただいたら、「ポケトークがありますので、それでコミュニケーションをとります」と返事をすると、安心してご来店いただける印象ですね。

施術当日は、入店後に簡単な問診と、施術前のカウンセリングを行なっています。最初は英語で「どちらからいらしたのですか?」と話しかけ、出身国が確認できれば、それぞれのお客様の母語で会話できるように設定します。今まではアメリカやヨーロッパの方が多かったです。カウンセリングでは、ヘッドケアの流れや注意点など、全てポケトークを使って説明をしています。

一人ひとりのお客様に合った丁寧な施術を提供している
一人ひとりのお客様に合った丁寧な施術を提供している

施術中は、心からリラックスいただくためにもあまり会話をすることがないのと、途中で寝てしまうお客様もいらっしゃるので、ポケトークを使う場面はそんなにありません。ただ弊社サロンは完全個室ですので、稀にお話好きのお客様がいらっしゃって随時ポケトークを使っていても、他のお客様の迷惑になることはないです。

施術が終わるとアフターカウンセリングとして、頭の状態や今後のケアについてお伝えする時に再びポケトークを使います。お客様からの質問もポケトークで受け、ご満足いただけたらお会計と、お見送りをしています。

”禅”の雰囲気を醸し出す落ち着いた室内
”禅”の雰囲気を醸し出す落ち着いた室内

──カラオケバーの方ではどのように活用されていますか?

カラオケバー「宴家 聚々」でもポケトークは欠かせないですよ。

ヘッドスパと異なり、予約なしで当日来店されるお客様も多いので、まず受付で当店のシステムや料金をお伝えします。そうすると大抵、外国人観光客にあまり馴染みがない「チャージ料」についてだったり、カラオケ機材の操作方法だったりを聞かれるので、ポケトークを使います。

特にうちは「カラオケ」ではなく「カラオケバー」ですので、来てくれてそれで終わりではなくて、お客様とのコミュニケーションを大切にしています。せっかく日本、そして京都まで足を運んでくださったのだから、少しでも楽しい思い出を持って帰っていただきたいじゃないですか。

ポケトークはスタッフがずっと持っていて、「あなたの国で有名な日本のアニメはありますか?」「どんな日本の歌を知ってますか?」など雑談をしていますよ。話をしていく中で、お互いの接点や共通の話題を探してコミュニケーションを深めていくと、お客様の表情も明るくなりますし、楽しいひとときを過ごしていただけていると感じています。

──ポケトークの導入前後でどのような効果がありましたか?

最も大きな効果は外国人観光客の接客に対して、働くスタッフのストレスがなくなったことです。

スタッフはカラオケバーとヘッドスパの2店舗合わせて10名ほど、年齢層は20代前半から40代前半まで様々なのですが、日本語を話せないお客さんが来るとどうしても萎縮してしまう傾向にあったんです。日本人の特徴なんですかね。

私はもともとお客様と話すのが大好きで、スタッフにもおしゃべり好きが多いです。それでも慣れない外国語で接客し、私からも「身振り手振りでもいいから積極的に話しかけよう」と言われるのは、プレッシャーに感じるスタッフも少なくなかったでしょう。

もちろん誰でも、苦手な言葉で初めましての人と会話をするのは怖いはずです。ただそうしたネガティブな気持ちは接客にも現れますし、外国語がわからないからと説明を端折ったり、対話しなくなったりすることは避けたかったんです。何よりお客様をガッカリさせてしまいかねませんから。

その点、ポケトークはボタン一つで自分の母語を相手の母語に変換してくれるので、「これは外国語でどう言ったらいいんだろう」と思考を巡らせて不安になる必要がありません。

私としてもポケトークを導入してから「もし不思議な翻訳になっちゃっても、伝えようとしている意思を見せることが大切だから、どんどんコミュニケーション取っていこう」とスタッフに言えるようになり、店舗全体が前向きなムードになったのが非常に良い変化でした。

外国語での丁寧なコミュニケーションを継続した結果、外国人観光客からのGoogleMapsのレビューはほとんどが星5つを獲得している
外国語での丁寧なコミュニケーションを継続した結果、外国人観光客からのGoogleMapsのレビューはほとんどが星5つを獲得している

結果的に、カラオケバーでもヘッドスパでも、外国人のお客様満足度も上がっているように感じています。

先日もカラオケバーのスタッフがポケトークを使って外国人のお客様とジョークを言い合っていて、その場の雰囲気がとても楽しそうだったんです。そうしたらそのお客様が、なんと3日間連続で通ってくれたんですよ。ヘッドスパでも、2日連続でご来店されるケースがありました。

外国人観光客の方は大体1〜2週間ほど日本に滞在されると思いますが、ずっと京都にいらっしゃるわけではないですし、滞在期間中の「2日」「3日」は貴重なはずです。必要最低限のやりとりだけでなくて、相手を笑わせて楽しませることで記憶に残り、彼らの「お気に入り店舗」になって再度訪れてくださるのは嬉しいです。

──今後ポケトークを使ってやっていきたいことはありますか?

翻訳してほしい表現を、文法を意識して正しくインプットできれば、ポケトークの翻訳は間違いなく精度が高いと信頼していますので、今後もあらゆる場面で活用していきます。

飲食事業もリラクゼーション事業も始めるのは難しくありませんが、継続して愛される店になり、売上を伸ばしていくにはかなりの労力と時間が求められます。京都という地で、海外からのお客様に弊社店舗の魅力を知ってもらう機会を逃さないために、「ここの店はしっかりとコミュニケーションが取れて楽しかった」と思ってもらうことを、毎回毎回積み重ねていくことを大切にしたいです。

そのためにポケトークは欠かせず、すでに評価は100点満点なのですが、ポケトークのAI翻訳は使用頻度の高い表現や固有名詞を学習し、翻訳自体も変化していくと聞いていますので、今度のアップデートに期待するという意味で90〜95点ですかね(笑)

店舗公式HPの外国語表記の整備や、海外向けのSNSマーケティングなど、手を入れられていないところにも対応し、今よりももっと外国人のお客様に来ていただける店になりたいです。